SEVENTH HEAVENS
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聖地巡礼 2013/7/4
去年の末ぐらいからだろうか?バイクや店舗、人間などが壊れたり、不具合がでたり厄年はまだ数年先だというのに身の回りの噛合いがどうもイマイチ。半年経っても状況はあまり変わらず、何か打開策はないかと考えていた。そういえば最近は善光寺に行ってないなぁ…なぜ善光寺かというと、今まで似たような状況になった時は特に理由はないのだが長野の善光寺に行って手を合わせてきていて、その時は妻と二人とか家族でとか、何かのついでに寄っていたのだが…

今回は全ての成就を賭けてそれだけの為に、そして1人で行こう。問題は現地までの移動手段、家の車は借りられないしワーゲンは車検中で富山にあるし、ハーレーはシフトレバーの不具合で論外、残るは…ミンチョか。ヤマハのスクーター「ミント」を徹底的にチョップして作り上げたチョッパーは「ミンチョ」として生まれ変わり、セブンスの機動力の主力を担っているのだが、コイツがまだミントだった頃に一度戸隠までツーリングに行ったきりまともな遠出はしていない、というかあまりに過激にカスタムしてしまった為に長距離走行に耐えられるのかどうかもわからない。しかもこのミンチョも春からトラブル続きでエンジンが止まったり、異音がして走れなくなったり、オマケにキャブレターからガソリンは漏れてるし、タイヤはツルツルだし、ブレーキはヘタレて効かないし、誰が見ても道路交通法違反だし、移動手段の選択肢に含める事が間違いな存在なのだが…逆に考えればどうだ?エアコンの効いた車で高速道路を使ってサラッと善光寺に着いて手を合わせて帰ってきたとして、何が成就するというんだい?巡礼とはその道中が過酷であるほどご利益があるんじゃないだろうか?よし、ミンチョで行こう!道中何が起こってもその時に考えればいいだけさ。いや、コイツならちゃんと帰ってこれるさ、作った俺が信じないでどうする!

季節は梅雨、天気予報はこの先一週間雨の予報、全身雨具にゴム長靴の完全装備。荷台の木箱には燃料の携行缶を積んでガス欠対策。カメラと携帯電話、あとは財布に1万円札を1枚突っ込んで準備完了、今にも雨が降り出しそうな天気だけど、とりあえず路面はドライ。何km先にあるのかもわからない目的地に向けて出発!

残雪が僅かに残る妙高山麓を右手に見ながら国道18号をひたすら走る、メーターが壊れていて時速何kmで走っているかもわからないけど、過去の最高速度は45kmなのでそれくらい。非力なエンジンにはキツイ上り坂が続くけどもはや俺には止まることも戻ることも許されないのだ、オートバイのそういう所が好きだ。

戸隠に行った時と同じ信濃町の道の駅で休憩、あの時は冬目前で寒かったけど、今回はいたって快適。だけどいよいよ雨の気配が濃くなってきたので念のため雨具を着て出発。ここからは自身原付での未開の地である!牟礼から国道を離れて県道に入り、さらに勾配の激しい道が続く、途中かなりの勾配の下り坂…「って事は帰りはここを登る事になるんだろ?大丈夫かなぁ?」そんな峠を終えた頃には盆地に入りいよいよ長野市街に突入した。車で何度も通った道なので迷うことはないが、そこをミンチョに乗った俺が走っているという事実が妙に可笑しい、ガラスに映る自分の姿に感動しながら舞台は善光寺の境内目前に迫っていた。さて、この辺りに駐輪場なんてあるのだろうか?今までそんな事気にしたこともなかったのでしばらく周辺を回ってみたが見当たらず、隣の城山公園の隅にミンチョを停めて歩いて境内に行くことにした。

平日で小雨の降る善光寺の境内は観光客もまばら、静かで落ち着いた雰囲気。が、観光を楽しんでいるヒマはない、今日の俺はただひたすらにストイックに手を合わせに来たのだ。本堂正面の段を上がり、特大の賽銭箱に100円玉を投げ入れて合掌………。そして近くにある触る木像(名前わからん)の頭部を撫でて冴え渡る頭脳の成長を祈り、販売所でお札を購入して終了、滞在時間約10分。そう、俺はこれだけの為に来たのだ。

俺の中の何かが晴れたのか?その頃には雨の気配は全く無くなり、ミンチョのエンジンをかけたら迷うことなく上越に向かって走り出す。しばらくしてガソリンスタンドで給油、片道3.75リットルは思っていたよりも燃費が悪い数値でリッター20kmちょいしか走っていないのかもしれないが、これだけの上り下りを繰り返していればそんなもんなんだろう。さぁ、残りは半分だ、エンジンよ、車体よ、持ちこたえてくれ!不安だったさっきの下り坂を登ってゆく、グングンスピードが落ちてゆく「あ~、あぁ、ぁぁぁぁ~」越えた~!なんとか乗り切った、あとはただひたすらに走るのみ、だけどそろそろケツの痛みが限界だ!

痛みや疲労などの苦痛に耐えながら無心であり続ける状況…「祈る」というのはこういう事なのかもしれない、本堂で手を合わせるというのはきっかけにすぎず、それをいかにして成し遂げるかの方が大事なんだろう。信号待ちの度に立ち上がって尻を撫で、野尻湖で呆然と湖を眺め、道端で缶コーヒーを飲み、そしてついに俺とミンチョは自分の家に戻ってきた!片道2時間、往復で4時間半という短い旅ではあったけれど、乗り物はフザケていたけれど、大きな物を持って帰ってきたぜ!

7月4日はアメリカ合衆国の独立記念日、そしてセブンス創業の日、だから俺にとっての独立記念日でもある今日から未来には微笑む女神が待っている!(だろう)