SEVENTH HEAVENS
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絵日記のヒトコマ 2010/6/13
地元の水族館に水槽を置くことになった、特に仕事上でというわけでもなく、報酬をもらうつもりもない。

事の発端は身内を介して、以前水族館でボランティアの人が管理していた水槽が事情でほぼ放置状態になってしまっているので俺に何とかしてほしいような内容の話を聞いたのだ、そんな面倒でしかも無償でなんて都合のいい話あるわけねぇだろうと(さすがにお人好しな俺でも)聞かないふりをしていたのだが…下見という理由をつけてタダで入れるなら一度行ってみようかと訪ねてみることにした。俺が生まれた頃に出来た水族館は何回か来たことはあるものの久しぶりで、季節外れの春先では来館者は小さな子供を連れた親子が数組だけで閑散としている、懐かしさと照らし合わせながら館内を巡ってゆく…う~ん…これで入場料とるのかよ?これが正直な感想だった、どうしても学習要素に偏りがちなラインナップと行き届いていない管理、俺だったら 自腹ではもう来ないだろう。そんな落胆の空気が漂う館内の親子連れを見ると部外者ながらもなぜか申し訳ない気持ちになってしまうのだった。

そのままバックヤードに連れて行かれて今度は内部事情を教えてもらうことになったのだが、そこで俺はさらに落胆する事になってしまった。30年以上経過した機材は予想以上に劣化しており、巨大なポンプや無尽に張り巡らされた配管類は悉く錆び付いていつ漏電や漏水を起こしてもおかしくない状況、水温管理用の無数のメーターは正確な数値を指しているのかもわからず、水槽のアクリル面も確実に劣化して寿命はとっくに過ぎている。そして管理する側の労力を無視したような設計で、巨大魚が泳ぐ水槽なのにその上にはハシゴや屋根裏のようなところを這って入っていかないと行けなかったり、一見オシャレな円柱水槽のメンテナンスには上部に小窓が一つあるだけ、足場よりもさらに下に置いてある水槽には手を入れることすらできない。さらにショックだったのは一般家庭で飼いきれなくなった大型魚や危険生物が飼育員の労力や生物の維持費に多大な負担をかけていることだった、大きくなったからといって引き取らせるというオーナーの無計画さもあきれるが、売り上げのことしか考えずに大型魚や危険生物を売りさばくこの業界もどうかしている。情けない、この原因を作った人間も情けないけど、これらの事情も知らずに面白くないだの、管理がどうだの思っていた自分があまりにも情けない。

この時点で俺の意志はもう固まっていた、とりあえず俺に出来ることはその放置された水槽に手を加えること、そして完成したその水槽を前に、今回のプロジェクトで協力してもらったセブンスのお客様や私の家族、そして水族館の職員の方に感謝します。この水槽は私なりにいろいろなメッセージを込めました、その一つでも感じていただけたら 幸いですし、子供達の絵日記の一コマにこの水槽が華を添えてくれることがあったならそれはとても幸せな事であります。