今回は番外編なんてもんじゃない、超番外だ。だって過去の番外編は少なくとも「石」という文字がでてきたが、今回は以後「石」という文字が一切出てこないんだからね、ではなぜこれを書くか?というと、ただ久しぶりに旅らしい旅をしてきたから書きたくなっちゃっただけなのだ。偶然にも先月発売(2008年2月)のアクアジャーナルに蔵王の写真が載ってたから…ということにしといてください。
 いままでのツアーは一人旅や妻(結婚前から)との旅だったのですが、今回は高校時代の男友達合計5人での0泊3日の強行ツアーです、もうこの年齢となるとメンバーのほとんどが妻子持ちで会社の有給も簡単にはとれないような立場で、5人全員の休みを合わせられるのがせいぜい1日のみ、その限られた時間で最長のスケジュールを組むと…初日の夜に出発し、二日目に丸一日行動し、翌日の朝の出勤時間までに帰宅するということになる。目的地が近くなら宿泊もできるが「上越→蔵王」間は移動に6時間以上かかるため宿泊は不可能、ゆえに0泊3日となるわけだ。ならばせめて車中で仮眠低度はできるようにとレンタカーをチョイスした。当初は「旅はリッチにアルファードで行こうかなぁ」と計画していた(注:愛車がエブリィワゴンなのでアルファードが超高級車クラスになる)。レンタカーの店員さんにその旨を相談すると「5人でスノーボードだと荷物が多いから、仮眠するならハイエースの方がオススメ!」なるほどぉと納得した俺は即ハイエース10人乗りを予約した。こいつはスゲェ旅になりそうだぜ!
 出発当日気合い十分で車を借りにいった「こちらでございます」と出てきた車がデケェ!これ半分バスじゃん!?4列シート10人乗り…これ本当に男5人旅で必要なのか?夜10時に上越を出て新潟市に来たのが12時過ぎ、このメンバーで新潟市に来た時は必ず「味濱や(みはまや)」というラーメン店に寄る、深夜にこってりのトンコツ系のラーメンなんて…これが全く問題ないほどにウマイ。100円増しで特盛りをたいらげていよいよ山形に向かって再出発した。新潟市から山形までは高速道路がない、あることはあるけども福島をぐるっと回るため非常に遠回りなのだ、故に最短の峠越えで向かう事になっている。この時点で時刻は午前2時を回っているので眠気はかなりのもの、俺は帰りの運転係なのでここは遠慮なく寝させてもらおうと思ってシートをリクライニング…できねぇ!?5cmほどカクッと倒れただけであとは倒れる気配がない、後部座席はマイクロバスのような簡単な造りなので基本的に倒れないようである…どういう事だ!?こんなんじゃ安眠なんかできねぇじゃねぇか!あのレンタカーの店員がぁ〜!どうやらハメられたようである。
 全身の関節ををありえない角度に曲げながらあ〜でもいこ〜でもないとやりながら一応眠っているとどうやら到着したようだ、時刻は4時を越えていた、帰りの運転が不安になる…。7時を過ぎた辺りで目が覚めた、車中のテレビでは「ズームイン朝!」が流れていた、そこに映るはウィッキィさん?いまだに現役だったとは!と思いきや番組30周年での企画だったようだ。よく考えてみれば朝に普通のテレビ番組を見るのは久しぶりだ、なぜかといえば我が家のテレビは朝7時ジャストから9時まではNHKの子供番組しか映っていねぇからだ!!(キレぎみ)
  天気予報では3月初旬だというのに真冬並の大荒れといっていたのに、到着してみれば青空まででている。そこで、まだオープン前のゲレンデに飛び出して開放感に浸ってみた、なんだろうねぇこの神聖な空気…いかに日頃の生活が汚れているのかがよくわかったよ。ならばさっそく支度して繰り出そうぜ!という展開になった時、レンタルショップにアレを見つけたのだ…「スノーバイク」…知っている人はまだ少数かもしれないが自転車のフレームに車輪の代わりにショートスキーの板を取り付けてある物で、過去一度だけ乗った事があった。一応自分の道具は持参したのだが(自称)生粋のバイク乗りである俺様がバイクと付く乗り物を目の前に乗らないわけにはいかんだろう!と手続き開始、気になるレンタル価格は30分500円…ちょっと高くないっすか?ここは越後の商人魂を燃え上がらせて時間無制限4,000円までごぎつけてハンマープライス!でも俺の稼ぎで4,000円はそれでも高額だなぁ。まぁやるとなったら前進あるのみ、あとはリフトチケットを購入して…っと1日券で4,800円!?雪の無い地区の方はあまりピンとこないでしょうけど、この一日券4,800円というのは我が地元上越地区ではすでに15年前の相場で今なら3,000円で昼食付きなんてザラな感じなのに…おそるべし蔵王!当然金額に見合った山なんだろう、旅はリッチに行きたいところ(ん?いつぞやかの旅と同じ展開)。
 

10人乗りハイエース!しかし座席は…

序盤は好天に恵まれました

頂上付近は有名な樹氷が並ぶ

オープン前のゲレンデ

頂上手前、もはや空を飛んでる気分です

今回共にした友人たち
 
 ついに決戦の火ぶたは切られた!10kgほどあるスノーバイクを担いでまずは頂上目がけてゴンドラで一気に上がろうぜ!平日なので待ち時間もほとんど無し、意気揚々をゴンドラに乗り込もうとした時に突然係員に呼び止められた「お客さ〜ん!これ(バイク)と乗るには別料金200円かかるんですよ」はぁ!?唖然とした。ここまで大金をはたいてきたのにまださらに金取ろうってのか?まさに藻岩山状態じゃこりゃ(北海道編参照)。しかも地図を見れば頂上までには少なくとももう一回ゴンドラに乗らないとたどり着けない…くっそ〜!あのレンタル屋め!そんな事聞いてなかったぞ、どうやらハメられたようである。何本かリフトを乗り継いで…きましたよ〜二回目のゴンドラ。もうここはあきらめて200円をポケットに入れておいた。だが、念のため、天地全能の神にわずかな希望を賭けて一応聞いてみた「200円必要ですか?」「はい。」瞬殺されました、さらば俺の200円。まぁなんだね、ここまで来た甲斐はありましたよ、そびえ立つ樹氷に抜けるような青空、眼下に広がる山形は本当に空を飛んでいるようでした。特に樹氷を見るのは初めてで「モンスター」という別名があった(はず)ぐらいでたしかに大きな人の形に見えたりゴジラのような物があったり、自然の力ってすげぇわ。
 頂上付近までくるとなぜかスキーもボードも持たずに徒歩で歩く観光客がたくさんいた、なんでかなぁと思ってついて行くと突如雪の上に仏像の頭が転がっているじゃねぇか!?なんだこれ気色わりぃ!と思ってたらどうやらこれは直立している仏像が雪に埋まり、頭部だけが出ている状態であるようだ、これはおもしろいと早速記念撮影をした。せっかくなら5人全員でと近くの誰かにシャッターを頼もうとしたら…みんな日本人じゃねぇ!?ここだけ山形じゃないのかもしれない、あきらめた。ちなみに仏像の前にある箱は賽銭箱ですが、俺はすでに2基のゴンドラに400円貢いできたので遠慮させていただいた。さぁいよいよ滑りますよ!頂上から一気にふもとまで降りてみようか〜、よぉ〜し俺のライディングテクニックを見せてやるぜ!とサドルに跨がるとなんか違和感を感じる、サドルが異様に後ろに傾いている為に体がのけぞった様な体勢になるのだ、しかもその角度は半端でなく。これを借りる時にスノーバイクは2種類あって、いかにも初心者向けっぽいのと、プロ仕様っぽいのがあったので俺は迷わず後者を選んだってわけだ。なのでこの違和感は競技用だから仕方ないんだろうなと思って乗っていたが、ハンドルを握るにはかなりの前傾姿勢を強要され、その姿勢を維持すると上方に突き出たサドルの突出部が俺の股間を圧迫しあの独特な腹痛をもたらすのだ(なんか官能小説みたいだな)。
 しかし、その注目度は抜群で出会う人たちに「何それ?」と聞かれて「いやぁこれはですね…」と、まるで自分の所有物であるかのように会話を楽しんでおりました。そんな中、そろそろ空腹と股間の傷みも限界に達したので昼食を取る事にした、そういえば朝飯食べてなかったよ。特に特徴もないゲレンデ特有のレストランに駆け込んでメニューを見れば、「カレー、カツカレー、うどん、そば…」とまさにメニューも鉄板揃いで(逆に)期待を裏切らない、ここは藻岩山同様に大御所と対決したかったのだが、ゴンドラ追加料金が予算にボディーブローのように効いていたので、仕方なく普通のカレーに選択、ただし+100円で大盛りだ。まぁ、今までの展開からして大盛りといえどもせいぜいボンカレー(凡カレー)レベルだろうとカウンターで待っていると、目の前でカチ盛りにされているではないですか!!おおっ!ここで流れが変わったぜ、高校時代ならこの二倍はほしかったが、今の内臓ならこれで十分、福神漬けも緑じゃなくてよかったよ。
 

大盛りカレー780円!

最初の状態そり上がる全部が股間を…

後半は曇り空です

変更後…明らかに乗りやすい
 
 高校時代の冬は毎週末スキー場に出かけるほどスキーバカだった、オープンと同時にリフトに乗り、昼食を食べる間も惜しんで滑り、閉場時間ギリギリまで楽しんでいた。昼飯だってレストランなんか利用しない、お金を浮かせる為に出発前にコンビニで味気もないデカいパン(スピリッツロシア)を買ってきてそれで済ませていた。今思えばどうしてそれがロシア魂なのかまったく不明である。ところが15年後の今はどうだ!?開始時刻なんてほとんど気にならないし、滑る本数も激減、何より昼飯を食べた時点で必ず「この後どうする?」という話になるのだ!俺の統計上では昼食時に酒を飲んだ場合の70%がその時点で帰宅を選択する。もうおっさんだ、完全におっさんだ。で、今回はどうなったかというと片道6時間かけて到着し、一日券(16:30分まで有効)を購入し、交渉の末時間無制限でスノーバイクを借りたので…「あと2〜3本滑って終わりにするか…」この時点で午後1時。もうおっさんだ、完全におっさんだ。
 その2〜3本もあっという間に終了して帰り支度を始めた時に、ふとサドルの付け根に眼がいった「これは高さが調節できるんだな?」ふざけ半分でサドルを取ったりしているうちに偶然グルッとサドルが180度回転した…あれ?なんかこの向きの方が乗りやすそうだな…半信半疑で跨がってみるとこれがなんとも快適!体の位置が前になることによりハンドルも近くなり操作性が安定、体ののけぞりも解消、そしてなによりもあの股間に突き刺さっていたモノがなくなって痛くない!!もしかしてこの向きが正しいんじゃねぇの?滑走終了後に気付いたこの革命的発想は生かされる事無く闇に葬られた…。どちらが正しいのかはみなさんで判断してください。
 この半日で股間の傷みで気付かなかったのだが、ケツの痛さも半端ではなかった。この後は「蔵王温泉」というぐらいなので風呂に入ろうって事になっていたのでケツが滲みないかちょっと心配だった。が、その不安はまったく心配なく露天風呂はもう最高!滑っている時よりもみんな表情が良かった、もうおっさんだ、完全におっさんだ。
 

午前6:20 走行距離634.9km

 
 その後はなんだかんだで山形を出発したのは夜中の12時で、来た時の所要時間を計算してももうギリギリ。往路運転メンバーは劣悪な座席配列をものともせずに熟睡している中、降雪で凍り付く峠道を延々を走ったのでした。最近はガソリンが高くて給油時の店選びも面倒になりましたねぇ、山形で給油した時に「今会員になっていただくとリッター9円引きですよ!」と言われて二度と来ないかも?という了解の上会員になってくれた友人に感謝!次に山形来るのなんて本当にないかもしれないしなぁ〜。
 すべての友人を送り届けて家に着いたのが午前6時20分、もう完全に朝だった。友人の一人は帰宅してすぐに出勤して行った、なんてハードは企画をしてしまったんだろうか?でもオヤジ達はここまでしないと明日を生きる気力を作り出せないのだ!がんばれ俺!がんばれ日本の30代!